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第八章 車庫入れ
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「遠足は、家に着くまでが遠足」です。車庫(駐車場)に入れ、同乗者と荷物を自宅に入れるまでがミッションです。車庫にバックで勢いよく突っ込んでぶつけてしまい、荷物を入れたトランクが開かなければ、ミッション失敗です。
車庫と自宅が離れている場合は、先に荷物を自宅に降ろしましょう。運転手が安全に停車できる場所で停車します。そこが幸いにもエンジンを止められ、鍵をかけられる場所であれば、二人で荷物を運びましょう。そのような場所がない場合は、同乗者の指示に従って停車し、運転手はそのまま乗車したままで、同乗者に荷物を運んでもらってください。
さて、車庫入れ(駐車場に止めるだけを含みます)ぐらい同乗者に頼んでしまえ、と思いがちですが、車庫が、不特定多数の人が往来できる場所にあるのなら、そこは公道です。車庫でエンジンをかけただけでも、それは運転とみなされます。今回の例では無免許によるピンチヒッターなので、残念ながら車庫入れ完了までがあなたのミッションです。ピンチヒッターの理由が他の場合、たとえば骨折して松葉杖、ぐらいなら同乗者に変わってもらいましょう。
車庫入れは家庭ごとに特別なルールや思い入れなどがあったりします。ここでの手順は同乗者に任せましょう。ただし今回は事情が事情なことを考慮し、ゆるいルールや思い入れにしてもらいます。
まず、安全に停まれる場所に車を停め、同乗者に降りてもらい運転席横の外に立ってもらいます。車庫に入れてからでは荷物が出せない場合は、ここで先に荷物を降ろしておきます。
そして同乗者の指示に従い運転します。注意することは、少しずつ進む、勝手に理解して先走らない、後ろは振り向かない、です。
車庫入れ完了の合図があっても、キーを抜くまで安心してはいけません。サイドブレーキを引き、シフトをパーキングにし、ライトなどを消灯し、エンジンを停止してキーを抜きます。車から降りて一連の手続きが終わっていることを同乗者に確認してもらってください。
【同乗者の心得】
車庫入れの指示は、外から行うほうが賢明でしょう。さらに、車の後ろではなく運転手の横で指示を出しましょう。バックミラーあるいはサイドミラー越しでは、そもそも伝わったかどうかわからないし、伝わったとしても反応も遅れます。ハンドルを切る角度は、同乗者が指示してください。
操作はハンドル操作と、アクセル・ブレーキ操作をそれぞれ単独で行うように指示して下さい。
ハンドル操作の微調整が必要になったときも、そのたびに停止して行うように指示して下さい。バックするときにはサイドミラーを見るようにし、後ろを振り向かせないようにして下さい。
今回は、緊急時なので、どのようなかたちであれ、とりあえず車庫入れを完了することを目指してください。どこまでやれば^OK^かの判断は同乗者がしてあげましょう。車庫入れが完了し、車から離れるときの手順もすべて見届けてあげてください。
最後に車のキーを返してもらうとミッションが完了したことがはっきりとわかります。引き続きピンチヒッターをお願いする場合は、そのまま鍵を預かってもらいましょう。