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第三章 駐車場からの脱出
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駐車位置から公道に出るまでについて解説します。
今回は平置きの駐車場で両脇に車が駐車しており、さらに前向き駐車で止めてあるので、バックで出なければならないという最悪の状態からのスタートです。発進というよりは脱出という感じになります。どうやって脱出するかを運転手は考えてはいけません。外にいる同乗者に任せ、指示をもらいます。
駐車位置からの脱出方法については、同乗者がプランを立ててくれています。ハンドルを切るにしろ、前や後ろに進むにしろ、同乗者の指示に従い、少しずつ運転操作します。ここでは自分の主観を入れないほうがよいでしょう。バックするときでも後ろは向かず前を向いたまま、同乗者の言うとおりにしましょう。余計な動きをせずに、とにかくゆっくり操作することです。AT車の場合、ブレーキペダルを離すだけで、アクセルを踏まなくても発進する車もあります。その場合はブレーキのコントロールだけで進行してもよいでしょう。
駐車位置からの脱出は、一見難しそうでも簡単に出られることもあれば、簡単そうに見えても何回も切り返しが必要なこともあります。手順が正しくなかった場合は最初からやり直さなければならないこともあります。いずれにしても、運転手が誰であろうと、指示したのが誰であろうと、起こり得ることです。慌てずに慎重に操作を繰り返しましょう。
停車位置からの脱出が成功したら、引き続き同乗者の指示に従い一度停止して、同乗者を助手席に乗せます。改めて前方左右を確認してから発進しましょう。駐車場内では徐行を守ってください。
次は駐車場から公道への合流です。
【同乗者の役割】 >
ミラー越しや車の後ろからの指示はご法度です。事故や接触を避けるため、面倒でも車外に出て、運転手の窓際から指示してください。バックをしているときに後ろや横を向いていると「左に^10^度くらいハンドルを切って」と言っても、右に切ってしまったり、^10^度以上切ってしまったりします。このような余計な動作や勘違いを避けるため、運転手には前を向いたまま運転するように指示してください。
状況が確認できない場合は車を停止させ、実際に目視確認してから窓際まで戻り指示をしてください。思ったとおりに操作できないこともあるので、やり直しや手順の変更を常に視野に入れておきましょう。
駐車場内のルールや諸事情による制限なども、運転手は理解していないでしょう。うまくナビゲートしてあげてください。
駐車場が広く、走りやすいようでしたら、駐車場内で遠回りや周回するなどして、車両感覚を少しでもつかませてあげてください。駐車場内で停車中の車にぶつけてしまうようでは、どのみちこの後の帰路でぶつけてしまうことでしょう。であれば、重篤な人身事故にはなりにくい駐車場のほうがよほどマシです。ただし、走行スピードはあくまで徐行で、駐車場内のルールやマナーの範疇で行いましょう。
駐車場内や右折左折時などのイベント時には、運転手との会話はなるべく控えましょう。特に運転手が考えこんでしまうような話題は避けるべきです。
駐車場内での走行で、運転手の運転技量に重度の問題ありと判断したら、この段階で中止を提案してください。ここで同乗者の運転自体を見合わせることにしても、車の移動を肩代わりしてくれる親切な運転手さんも見つけやすいことでしょう。