【いやいや極める】お抱え運転手 減速編
「ブレーキペダルを踏む力は一定に!」
これは正しいでしょうか?
たしかに間違いとはいえないかもしれませんが……
これを実行したのが図1です。
図1 踏力一定の図
ブレーキペダルを踏むと、その力は摩擦熱による熱エネルギーに変換され、その結果速度が落ちます。
ブレーキペダルを一定に踏んだ場合は熱エネルギーも一定量発生します。
しかし、車の運動エネルギーは速度の二乗に比例するので、熱エネルギーが一定の場合の減速の割合は一定にはならず、速度的には図1のようなカーブになります。
さらに、これを正解と思っている方の実際の走行時のブレーキの踏み方は、
「ブレーキをかけてみたがあまりスピードが落ちないので、さらにブレーキペダルを踏み込んだ!」
というケースが多く見受けられます。
どちらにしても、同乗者にとってこれは、「止まれないのではないか」と恐怖を感じる典型的なパターンです。
ということで、これはお抱え運転手としては不正解です。
正解は、「ブレーキペダルを踏む力は一定に!」ではなく、
「ブレーキ中の減速度を一定に!」です。
図2のように減速度を一定にして行いましょう。
図2 減速度一定の図
図のとおり、ブレーキペダルは最初強めに踏み込み、その後車速の低下に伴い徐々にリリースしていきます。
教習所で習ったポンピングブレーキはここではNGです。
実際には減速開始時と減速終了時は、さらに細かいブレーキ調整が必要です。
そこは別の機会に触れますので、今回はここまで。
それでは次回をお楽しみに。
「ブレーキは普通にできている」とお思いの皆さん。
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